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川島小ありがとう 閉校式で151年の歴史に幕
2025年3月19日
3月末で閉校する川島小学校で18日、閉校式が行われた。児童や保護者、住民、町関係者ら約100人が出席。牧野孝裕校長と代表児童が校旗を町教育委員会に返納し、151年の歴史を刻んだ学びやとの別れを惜しんだ。
武居保男町長は「長年培われた川島小の歴史と伝統がなくなることはない」と式辞。「仲間や自然を大切にする気持ちは新しい生活の場でも生かされると期待する」とした。
牧野校長は、校歌の一節を引用しながら1年間を振り返り「『真』を追い求めていくことで、皆さんの心にいつまでも『川島魂』は宿り続けるはず」と強調。「『川島魂』をいつまでも心に秘めて、堂々と胸を張って進んでいきましょう」と述べた。
児童を代表し6年生の2人は「最後の1年間、151年間の歴史を感じながら生活してきた」とあいさつ。「先輩方から心のバトンを受け取り、走り続けてきた。これからも走り続ける」とし、声をそろえて「川島小学校ありがとうございました」と感謝を伝えた。
牧野校長と6年生2人が校章のイワカガミをあしらった校旗を返納。受け取った宮澤和徳教育長は「閉校は町にも地域にも寂しく、つらいこと」「皆さんの思いは(統合先の)辰野西小学校に引き継がれ、更に発展していく」と述べ、閉校を宣言した。
同校は1873年、官立4校として創立。最も多い1949年度には分校を含め438人が在籍したが、児童数は次第に減少。2014年度以降は20人を割り込む状態が続いていた。22年の町議会12月定例会で、辰野西小学校への統合が決まった。1947年の学制改革以降、1668人の卒業生を輩出した。
5年生の児童は「川島小で学んだみんなで助け合って活動する大切さを、これからも大事にしていきたい」。自身も61年前の卒業生で、学校支援ボランティアをしてきた男性(72)は「自分たちを育ててくれた学校がなくなるのは、残念で寂しい。それでも一歩を踏み出す切っかけになる式だった」としていた。
(写真は、校旗を返納する牧野校長㊨と児童)