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諏訪市地方卸売市場公設最後の初市 民営移行で活性化期待
2025年1月6日
4月から民営移行する諏訪市公設地方卸売市場で5日、公設として最後の初市があり新年の取引が始まった。水産棟と青果棟とそれぞれ買い受け人ら関係者が出席してセレモニーを行い、だるまの目入れ、手締め、初競りをして民営主体でスタートする市場の活性と商売繁盛に期待を込めた。
湖南にある市場は1974年4月開設。長年諏訪地域の食料安定供給を支えたが、流通の多様化や取引高減少により、2022年に開設者の市が24年度末での公設廃止を示し、関係者による委員会で新市場の運営方針を検討した。新年度から市は後方支援していく。
水産棟では、三印の柴田照夫社長が「市場がにぎわいを取り戻し、地元になくてはならない位置付けとなる新スタートを切りたい。スマートインターが夏には開き、諏訪インターと中間地となり地の利もある」と期待。諏訪水産物買受人組合の野沢広美組合長も「今まで以上に楽しくワクワクする市場を願う。地域で頼りにされる小さい店が一軒でも生き残れるように頑張る」と抱負を述べた。
青果棟では、大永の下村直樹社長が「地域社会へ貢献の目標に向かい、協力し合い、生活の質の向上と豊かな心の育みに注力する。ユーザーや生産者に喜んでもらう手応えを感じられるよう共に頑張っていきたい」。諏訪青果組合の菊地四夫組合長も「働く上で体が資本。健康に十分注意し一年乗り切ろう」と呼びかけた。初競りでは、イチゴ、玉ネギ、ジャガ芋、生花が並び、買い受け人たちが指で金額を示して、次々と競り落とした。
両式典で市場開設者の金子ゆかり市長は「大きな節目を迎えた。地域の職と産業を支えた取り組みに誇りを持って。新たな仕組みの中で大いに活躍し成長を」とあいさつした。
(写真は、果物や野菜などの初競りで始まった公設として最後の初市)