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市内産シルクスイート活用 干し芋を商品化 諏訪湖SAで販売普及に期待
2024年12月25日
岡谷市内で栽培されたサツマ芋「シルクスイート」を使って、土産品の企画、製造の信州芽吹堂(松本市)が干し芋を商品化した。同品種の特産品化へ、市農業技術者連絡協議会が取り組む振興事業で収穫した芋を活用。24日に、中央道上り線の諏訪湖サービスエリア(SA)売店コーナーで販売が始まり、市は更なる普及やブランド化に期待を寄せる。
同協議会は、市内の農家や学校などに同品種の苗を無償配布する代わりに、収穫量の一部を戻してもらって普及活動に利用している。ことしは春に約4600本を配り、約740キロの芋を確保。このうち、小さ過ぎたり、形がいびつだったりした約60キロを干し芋用に同社へ卸した。
芋を室温約13度で40日間熟成させた後、農産物加工を手がけるテスク(飯田市)が、乾燥機を使って干し芋に加工。1袋100グラム入りと、パッケージ詰めの際に裁断された小片を集めた1袋200グラム入りを用意した。いずれも税込み1000円で、計100袋限定。商品名は、岡谷の知名度向上にもつなげるため「シルク岡谷のシルクスイート干し芋」とした。
商品化の切っかけは、市と中日本エクシスが昨年11月に上下線の諏訪湖SAで開いた「岡谷シルク」のPRイベント。別の企画で当日、上り線のSAに出店していた同社飯田営業所エリアリーダー吉成宏敏さん(47)が、遊休農地活用と特産品化を目指したシルクスイート普及の取り組みを知って共感し、干し芋作りをひらめいたという。「農業もまちも潤う商品を作りたい。できれば素材をそのまま使いたい」と、市に持ちかけて実現した。
吉成さんは「継続して商品化したい」と来年度以降の販売にも意欲を示す。市農林水産課は「収穫物の有効活用と市のPRにつながる素晴らしい商品。今後につながる評判をいただけたら」と期待した。
(写真は、商品を手にシルクスイートの干し芋をPRする吉成さん)