NEWS
アルストロメリア出荷増 JA上伊那選花場で作業進む
2024年12月13日
JA上伊那(伊那市)の花卉(かき)主力品種「アルストロメリア」の出荷量が増えつつある。同市の美篶花卉選花場には花を梱包(こんぽう)した段ボール箱が選花用レーンにずらりと並び、従業員が出荷作業を進めている。現在は1週間で約10万〜15万本を市場に送っているが、消費需要拡大に伴い、年末までには約25万本まで増える見込みという。
同選花場には、上伊那の生産農家約30軒が運び込む。4日は、従業員10人が約4万本を選別。品種や色で分けたり、10センチごと長さで仕分けたりと忙しそうに作業した。30〜50本を1箱に入れるという。
更に、一本に咲く花の数など注文に応じて選別し、関西や関東、中京、九州の13カ所の市場へ出荷する。担当者は「ことしは夏の暑さが影響して生育が遅れ、出荷量は例年に比べ5%ほど少ない」と話す。年末年始は需要が高まるが、花の生産が少ない「端境期」で単価が上がるといい、JA上伊那では生産者の収入増を目指し、流通に力を入れる。
JA上伊那はアルストロメリアを出荷する団体の中ではトップの量を扱い、年間で約1400万本を出荷する。管内の生産農家は約50軒で、春の最盛期には出荷量は1週間で50万本に上る。担当者は「単価が高く需要が多いこの時期に出荷本数を増やしたい。年末年始に上伊那の花を飾って楽しんでほしい」と話している。(写真は出荷する段ボール箱が並ぶレーン)