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伊那市の「みはらし」 イチゴの成育順調

2024年12月4日


 伊那市西箕輪の「伊那みはらしいちご園」が今季も、自慢のイチゴを大切に育てている。同園によると9月に定植し、全体的に例年よりも少し早く実がなり始めたが「成育は順調」。既に初出荷も終え、新年に受け入れが始まるイチゴ狩りの予約も受け付けている。農家でつくる羽広いちご生産組合の太田雅士組合長(44)は「イチゴは長期間の栽培。気候の影響をできるだけ受けないよう努力している」と力を込める。
 同園は1棟約1000平方メートルのハウスが19棟あり、このうち17棟で農家4軒が「紅ほっぺ」「章姫(あきひめ)」「女峰(にょほう)」の3種を育てる。ことしは秋に異例の暖かさが続いたが、太田組合長は「作りづらい部分もあるが、経験でカバーしながら作業している」。今後は霜対策が必要な時期に入っていくという。太田組合長と農家最年少の西村崇志さん(32)は10月、組合全体で4台目となる「ペレット温風暖房機」を新たに導入。間伐材などを粉砕して固めた木質固形燃料を使用することで、地域産材の地消や脱炭素に取り組みながら温度管理に注意を払っている。
 イチゴ狩りは1月2日(木)から。昨季はインバウンド(訪日旅行)需要もあったというが、全体の客足はコロナ禍前の水準までは回復していないという。太田組合長は「多くの人に来てもらいたい」、西村さんも「毎年、全てのイチゴに愛情を込めて作っている」と歓迎している。
 予約、問い合わせは同園(電0265・74・7430)へ。
(写真は、順調に育つイチゴと西村さん)