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縁起物「諏訪七福ぎんなん」商品化へ始動
2024年12月3日
諏訪市四賀桑原の仏法紹隆寺(岩崎宥全住職)で廃棄される大量のイチョウの落ち葉やギンナンを、堆肥化と稲作、実の商品化で循環型の仕組みづくりを目指す2年目の「サステナブル・サンキュー・プロジェクト(ありがとうが続くプロジェクト)」。プロジェクトの一角を担う障害福祉サービス事業所「森の工房あかね舎」(諏訪市、井上成美施設長)が28日から、ギンナンの回収を始め、前回実現できなかった「諏訪七福ぎんなん」の商品化へ力を注ぐ。
諏訪七福の名称は、同寺聖天堂に祭る「聖天さま」の七福即生の功徳にあやかって命名した。昨秋はギンナンの不作年で、収量は100粒程度。このため、商工観光関係者への披露で、ぎんなん御飯を試食してもらうだけにとどまった。
ことしは一転豊作に恵まれ、境内を染める黄色い葉のじゅうたんの中に、多量のギンナンが顔をのぞかせた。10人余りの利用者たちがグループに分かれて一つ一つ拾い集めてコンテナに入れていった。12月に入っても回収作業は続け、「諏訪七福堆肥」作りを受け持つアイ・コーポレーション(岡谷市)環境リサイクル事業部辰野営業所へ利用者が出向き、洗浄や乾燥を進める計画。
井上施設長は「商品化に十分な量が確保できる見通しがついた。早ければ来年1月には、販売を始めたい」とし、プロデュースを担当するクローバーデザイン(下諏訪町)とパッケージデザイン作成も並行して進めていく。7粒入りの小袋や宿泊施設向けの販売などを検討する。
プロジェクトでは川岸食糧企業組合(八木雅敏代表理事)が葉の堆肥で栽培した「夫婦大銀杏米」の新米販売も始まっている。
(写真はギンナンを回収するあかね舎の利用者たち)