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鳥類標本の小冊子作成 八ケ岳美術館の展示まとめる

2024年11月16日


 諏訪湖の環境問題などに取り組む市民団体「諏訪湖クラブ」(沖野外輝夫会長)は、6月8日から1カ月間、原村の八ケ岳美術館で開かれた「世紀を超えた鳥類標本の全容」展の内容をまとめた小冊子「国立科学博物館に寄贈 世紀を超えた鳥類の標本」を作成した。
 同展は、日本野鳥の会諏訪支部名誉支部長で諏訪湖クラブ会員でもある林正敏さん(80)=岡谷市川岸東=が、45年間自宅で保管してきた約3000点の鳥類標本を国立科学博物館に一括寄贈する前に、地元の人に見てもらおうと企画。展示室に並んだ大小さまざま、膨大な量の鳥類標本は来館者の度肝を抜き、期間中は全国から鳥類研究者やマニアが訪れたという。
 作成した小冊子はA4判カラー20ページ。展示された標本類の写真、標本類を作った4人の関係者の経歴、標本と一緒に林さんが保管していた博物画の巨匠、小林重三が描いた掛け図の写真、本紙の展示特集紙面などで構成している。作成には県の「地域発元気づくり支援金」の交付を受けた。
 1500部作り、諏訪6市町村の小中学校と高校、大学、公立図書館などに配布する。「標本は地球が残した未来への自然環境の記録遺産。冊子を見て、少しでも動植物標本類の保存に興味を持ってほしい」と沖野会長。林さんは「駆け込み寺のように私の元に集まった標本が、最高の安住の施設に移った。遺伝子解析の時代に役立つ。この先、どのような形で生かされるか楽しみ」と話す。
(写真は、完成した冊子を示す沖野会長㊧と林さん)