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3者連携のカレー完成 規格外リンゴ・牛すじの廃棄減へ
2024年11月1日
伊那市荒井のカレー店「お米とカレーのお店こめる」と箕輪町中曽根の和牛繁殖農家「48farm(しばファーム)」、同町松島の果樹農家「有賀農園」が連携して、リンゴ入りの牛すじカレーを作った。廃棄されることもあるというすじ肉と規格外のリンゴを使い、新しい価値を見いだした。5日(火)から、同店で販売する。
地域の魅力を発信しようと、同店店主の中村和也さん(35)と、同ファーム社長の柴勇一郎さん(37)が、共に所属する伊那青年会議所(JC)での活動の縁もあって意気投合。同農園経営者の家族で同店従業員の有賀由紀恵さん(23)も加わって、商品化させた。
牛すじカレーは税込み1400円。すじ肉はすりおろしのリンゴやみそ、赤ワインなどに漬けて、甘みがあるカレーと一緒に煮込み、「ほろっとした食感」まで柔らかくして提供する。付け合わせのリンゴのワイン煮、和牛のひき肉を使ったドライカレーなどものせる。
同店が取り組む地域生産者とのコラボカレーは第1弾。今後も使われずにある食材に焦点を当てて開発を続けていく予定といい、中村さんは「食を通じてごみを減らせれば」と抱負。「何度も試作をした。食べてもらいたい」とアピールしている。
10月29日に完成発表会が同店で開かれ、3人が思いを語った。柴さんは「肉らしさを感じることができる和牛。カレーを通じて地域へ活動が発展していけば」と期待し、有賀さんは「カレーに使われ生まれ変わったリンゴ。食べてほしい」と話した。
牛すじカレーは期間限定販売で、3カ月ほどの提供予定。午前11時〜午後2時半(ラストオーダー2時)。金曜定休。(写真は完成した牛すじカレー)