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歴史文化を未来に伝える“諏訪”短編映画製作へ
2024年10月25日
一般社団法人大昔調査会(高見俊樹理事長)は、26日(土)に諏訪湖畔(諏訪市石彫公園)で開く「SUWA×文楽2024」に併せて、諏訪の歴史文化を映像で未来に伝える短編映画の製作を発表した。来年3月末までの完成を目指す。
同会では諏訪湖ゆかりの人形浄瑠璃文楽「本朝廿四孝 奥庭狐火の段」の無料公演実現に向けて7月からクラウドファンディングを実施。無料公演に300万円、映像製作にプラス200万円を目標に掲げて募集した結果、目標額を上回る571万円の支援金が集まり、映像製作も決まった。20〜30分を予定する短編映画では公演の様子も含めて、諏訪大明神信仰など古代から育まれてきた諏訪の歴史文化を伝える作品になる。
短編映画の監督は、映画・テレビドキュメンタリー番組制作などの「ヴィジュアルフォークロア」プロデューサー・ディレクターの弘理子さん。プロデューサーはエルシーブイの小林秀美さん、脚本は俳優で詩人でもある近衛はなさんが担当する。
監督の弘さんはネパール留学経験を生かしてヒマラヤ周辺のドキュメンタリーを数多く制作。これまでにNHKスペシャル「チベット大河紀行」「北朝鮮白頭山」をはじめ、NHK「日本の名峰」「にっぽん百名山」など多数の番組を手がけている。近衛さんは2009年にNHKドラマスペシャル「白州次郎」で脚本家デビュー後、さまざまな作品に脚本家、俳優として関わっている。
エルシーブイ本社で行われた製作発表会見で弘さんは、御柱祭や諏訪神仏プレジェクトなどに触れて「諏訪地域は特別な場所。地域の風格のようなものを表現できれば」と抱負を話し、小林さんは「自然を相手にした信仰の世界などを詩的に表現したい」と思いを込めた。高見理事長は、完成後はオンライン上などで使ってもらえる仕組みを作る考えを示し、「諏訪地域の郷土愛を醸成できるような作品を発信できれば」と話した。(写真は映像製作を発表する関係者)