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「もみじ湖夢ワイン」きょう解禁 ことしで最後に

2024年10月22日


 2023年の箕輪町産ブドウで仕込んだ「もみじ湖夢ワイン」が完成し、きょう22日に解禁される。ブドウの生産を手がけてきた有志の会が高齢化などを理由に解散することになり、ことしが最後。関係者は「多くの人に味わってほしい」と話している。
 ワイン造りの取り組みは、遊休農地解消と地域活性化を目指し、箕輪ダム「もみじ湖」がある東箕輪地区の有志が03年に開始。恵まれた気候と加工用ブドウの栽培に適した石灰岩の土壌を生かし、元県果樹試験場長の柴壽さん(長岡)から技術を学んで、長岡の35アールの畑でメルローとシャルドネを主に生産、伊那市の醸造所で1年熟成させ販売してきた。
 19年に、新組織「もみじ湖夢ワインをつくる会」が活動を継承。天候不順による不作を経て徐々に収量が戻ってきたが、10人の会員が70〜80歳代と高齢になったことで畑の手入れや本業との掛け持ちが大変になり、昨季を最後に、意欲ある個人に畑を引き渡すことにした。
 同会事務局の井澤勝正さん(80)=南小河内=は「本音を言えば続けたかった。大変残念だが、最後のワインをみんなで味わってほしい」と話す。10年以上商品を取り扱ってきた若林酒店(沢)代表の若林正さん(69)も「店の顔として売ってきたので寂しい。毎年記念に保存している人もいて、常連客も寂しがると思う」と惜しんだ。
 販売数は、赤(メルロー)329本、白(シャルドネ)184本。720ミリリットルで、1本2000円。同店によると、赤はしっかりした深い味わいで昨年より辛口、白も辛口ですっきりした味わいに仕上がっているという。アルコール度数は12%。          
 問い合わせは若林酒店(電0265・79・2265=月曜定休)へ。
(写真は、最後の「もみじ湖夢ワイン」を持つ北澤さん=左=と若林さん)