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茅野に自転車「トライアル」パーク開所

2024年10月13日


 自然地形や人工の構造物を配したコース(セクション)を走行し、足着きや転倒なく走行できるかを競う自転車競技「トライアル」のパークが、茅野市豊平の八ケ岳エコーライン沿いに開所した。きょう13日には早くも、JBTA(日本自転車トライアル協会)が主催する国内シリーズ第3戦の会場に決定。運営する岩村比呂彦さん(60)=同市=は「競技の普及が私の最大のミッション。併せて将来的にはトライアル以外も楽しめるフィールドを整備し、子どもたちが気軽に来て遊んで帰っていくような場にもなれば」と話す。
 岩波さんは、医師の開業サポートなどを行う会社の代表。競技に打ち込む小中学生の息子2人は国内でトップレベルである一方、世界にはまだまだ上がいるといい、「中途半端はやめて(息子たちが)世界に立ち向かえるだけの規模の練習場、それも世界戦も開けるクラスを造ろう」と一念発起。3月に家族と共に都内から移住した。
 「蓼科トライアルパーク」の名前で5月にオープンし、五つのセクションを備えるコースが出来上がった。今月中には更に土地を取得する予定といい、パークを含む一帯を「八ケ岳蓼科ロックビレッジ」とし、飲食店やゲストハウス、森林の中を走るサイクリングコースなどを備える複合施設にする構想だ。
 「楽しいことや、魅力があれば人が集まる。人が集まればもっと宿泊施設や、ご飯を食べられる場所が必要になるなど地域の活性化にもなる」と岩村さん。加えてまだ同競技は国内の認知度が低く、選手は社会に出るタイミングで競技の継続を断念せざるを得ない現状があるといい、「ここで働きながら競技を続けられる体制もつくりたい」と先を見据える。併せて同競技は「究極の体幹トレーニングにもなる」ことから、ウインタースポーツの土壌がある県内でオフシーズンの鍛錬にも活用してもらいたい考え。
 当面は利用無料とし、タイミングを見て価格を設定するが、飲食店の利用者は無料とするなど気軽に使ってもらえるようにする計画。きょうの大会は午前8時50分から開会式で、無料で誰でも観戦できる。飲食店の試験営業も行う。問い合わせは同パーク(メールtateshinatrialparkjpn@gmail.com)へ。
(写真は、セクションを走る岩村さんの長男・昌幸さんと二男・信幸さん)