NEWS

電気機関車を化粧直し 箕輪町郷土博物館リニューアル開館で

2024年10月9日


 箕輪町郷土博物館は、9月28日のリニューアルオープンに合わせ、前庭にある電気機関車「ED19—1」の塗装工事を実施した。2017年以来、7年ぶりの作業。チョコレート色にきれいに化粧直しされ、一新した博物館に花を添えている。
 明治時代に外国から運ばれ、伊那谷などを走っていた同車両は、役目を終えて国鉄(現JR)の伊那松島運輸区に保管されていた。町が国鉄と無償貸与の契約を結び、1975(昭和50)年11月に郷土博物館の前庭に設置した。
 現在、世界に一台しかない貴重な車両だが、屋根がなく雨などで劣化が進むため、町では10年を目安に塗装をし直している。町内外の国鉄OBでつくる「電気機関車保存会」もさび落としや掃除などをして状態の維持に努めている。
 同館はこれまで、5月の大型連休中に「電気機関車ふれあいデー」を企画し、内部に入って汽笛を鳴らしてもらうなど車両と親しむイベントを開いてきた。コロナ禍などで中断しているが、新年度からは再開する方向で検討している。
 フェンスで囲われ、通常は外部からの見学のみ。「国産の車両開発のベースになり、飯田線も走っていた貴重な機関車。入場無料になった館の見学に合わせて、りりしい姿を見に来てほしい」と同館は呼びかけている。
(写真は、きれいに化粧直しされた「ED19—1」)