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桂由美さんの衣装美堪能 蚕糸博物館60周年記念でショー
2024年10月3日
岡谷市は2日、4月に亡くなったブライダルファッションデザイナー桂由美さんの作品を集めた「トーク&ファッションショー」をカノラホールで開いた。岡谷蚕糸博物館の開館60周年、移転リニューアル10周年記念事業の一環。桂さんが立ち上げた会社のデザイナー2人の解説を交え、生前に手がけた数々のコレクションが登場し、来場した約800人はうっとりと見入った。
市内で桂さんのファッションショーが開かれるのは、2019年以来で3回目。今回も、桂さんが開催を承諾していた。当日は会場を訪れ、ステージ上でドレスについて解説してもらう予定だったという。
ショーは、三つのシーンで構成。桂さんが選定に関わったというウエディングドレス、イブニングドレス、オートクチュール計21点をモデル7人が身に着けた。デザイナーの森永幸徳さんと藤原綾子さんも出演し、ドレスのデザインや素材、刺しゅう、コーディネートなどついて解説。1着ごとに、会場からは拍手が起こった。
開演前には、髙林千幸館長が「桂由美先生の心にふれて」と題し、自身や館との関わりを振り返り、「シルクで歴史のある岡谷というまちを尊敬している」という桂さんの言葉も紹介した。
髙林館長は取材に「今回を含めて3回も来てくれたのは、岡谷をリスペクトしてくれていたから。評価していただいたのは岡谷にとっても、蚕糸博物館にとっても名誉なこと。先生の思いを継ぐような形で、製糸業の歴史や真実、シルクの良さを伝え続けたい」と話した。
(写真は、世界に1着のオートクチュールに喝采が起きた)