NEWS

阿部知事 諏訪湖泳ぐ 「泳ぎたくなる」環境へ、可能性と改善余地

2024年8月24日


 阿部守一知事は23日、下諏訪町赤砂崎の砥川河口近くの諏訪湖を泳いだ。3年前から、現状把握などを兼ね、遊泳を続ける地元選出県議らの誘いで実現。諏訪湖は環境省の基準で4段階ある遊泳可能な水質のうち、上から3番目の「可」に当たり、既に「泳げる」状態にはあるものの、更に一歩進んだ「泳ぎたくなる」の達成へ知事は「気持ちがいい」と可能性を実感する一方、実際に水に入ることで「更なる改善の必要性を感じた」とした。
 諏訪湖では2021年から、自民党県議団が政調会の視察の一環で場所を変えながら毎年、湖内を遊泳。水質調査などを兼ね、泳いだり湖上アクティビティーを体験したりしながら、レジャーとしての諏訪湖の可能性を探るとともに課題を共有してきた。
 県が策定した諏訪湖の在るべき姿を示す指針「諏訪湖創生ビジョン」で「泳ぎたくなる諏訪湖」が掲げられる中、「推進している人が自ら泳がないと」などの思いから、県議会一般質問の壇上から「次回は一緒に泳ぎましょう」などと度々『ラブコール』。4年越しに実現したという。
 この日は阿部知事のほか、共田武史(岡谷市・下諏訪町区)、宮下克彦(諏訪市区)、丸茂岳人(茅野市・富士見町・原村区)の3県議、諏訪地域振興局の竹花顕宏局長、諏訪建設事務所の胡桃敏成所長が参加した。
 湖内に入った阿部知事は足を着けて立ったり、クロールで泳いだりしたほか、ボートにも乗り込んで満喫。「体感ではにおいなどの違和感はないが、湖底は砂や泥で、立つとずぶずぶと足が入ってしまう。泥が浮き上がると透明度も下がり、『泳ぎたくなる』観点からすると課題がある。流域の皆さんと一緒により良い湖にしていきたい」などと語った。
 共田県議は「実際に泳ぐと、水中眼鏡で湖底が見えるくらいきれい。まだ悪いイメージが先行しているが、こうした取り組みで払拭(ふっしょく)されれば」と期待し、「水質と共に、シャワーなど水辺の整備もしないと泳ぐ人は増えない。それを実感してもらうためにも実現して良かった」と振り返った。
(県議らと諏訪湖を泳ぐ阿部知事=中)