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夢も飛ばそう竹とんぼ 辰野東小の片桐校長全校児童分を手作り

2024年8月24日


 辰野東小学校の片桐広文校長(59)が全校児童239人分の竹とんぼを作り、23日の2学期始業式に合わせてプレゼントした。1学期終業式の講話で全員分を用意すると約束していた片桐校長の「自由研究」。竹とんぼを通して挑戦する大切さを、身をもって伝えた。
 竹とんぼ作りの成功体験が切っかけ。子どもの頃は上手に作れなかったが、大人になって動画などを参考にしながら再度制作。空高く飛ぶ竹とんぼを作ることができたといい、「挑戦することで生まれる充実感や満足感を体験してほしい」と願い、計画した。
 制作は夏休み初日の7月25日にスタート。竹を型紙に沿って切り取り、2㌘の重さになるまで削った。割れたり、折れたりして失敗することもあったが「児童たちが待っている」と奮起。羽根の部分をあぶりながら角度を調整し、よく飛ぶように仕上げた。
 1年生は始業式後に早速、竹とんぼを飛ばして楽しんだ。片桐校長に教わりながら遊び、校庭に歓声が響いた。児童の1人は「高くまで飛ばせて楽しかった」と笑顔。「2学期は頑張って練習して逆上がりができるようになりたい」と、前向きになった。
 片桐校長は始業式で、作業の様子や苦労した工程などを写真を見せながら児童に説明。夏休み中に一つ一つこしらえた労作を紹介した。「挑戦することで、自信や自己肯定感にもつながる。子どもたちには、自分で考え、チャレンジしていってほしい」と期待した。
(写真は、竹とんぼを飛ばす児童を見守る片桐校長㊧)