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下諏訪駅前通りにおにぎり店開店 町に移住の齊藤さん一家

2024年7月23日


 JR下諏訪駅前の町道広瀬通り線(通称・オルゴール通り)に、手作りおにぎりと弁当の店「すわむすび」が23日開店した。町内に今月移住した齊藤郁也さん(45)、久美さん(35)夫妻が切り盛りし、息子の樹ちゃん(4)も接客を手伝う。
 郁也さんは神奈川県出身。大学で経営学を専攻し、公務員を経て30歳ごろに地元で飲食店経営を始めた。おにぎりや軽食の販売を中心に、14年間営業。その傍ら、諏訪大社御柱祭を目当てに訪れた下諏訪町に魅了され、10年以上毎月来町していた。
 自然豊かな下諏訪で樹ちゃんを育てたいという2人の願いもあり、いつかは移住を—と夢を描いていたところ、町がインターネットで空き家を紹介する「空き家情報バンク」で空き店舗を見つけ、創業を決心。新居も同バンクで見つけ、夫妻は「畳や引き戸も古民家風。おばあちゃんちみたいで、懐かしいけれど新鮮な感じ」と気に入っている。
 店頭ではサケやめんたいこ、梅といったおにぎり(税込み200円〜)、日替わり弁当(同500円〜)、ポテトフライや唐揚げなどの総菜(同250円〜)などを販売。おにぎりに重要な米は、「水が神奈川と全然違う。2、3倍はおいしく炊ける」と自信をのぞかせる。気温によって毎日水量を調整して炊き、軟らかめの米をふんわりと握って完成。夏は塩を強めに効かせており、今季のお薦めは紀州南高梅という。
 13日のプレオープン後、既に常連客もいるといい、郁也さんは「不安もあったけれど、浸透してきたのかな」とほっとした表情。「人の温かさが移住の決め手の一つ。周りの方がすごく助けてくれてありがたい」と感謝し、久美さんは「地域に根付きつつ、いろんな人と縁を結んでいきたい」と張り切っている。
 営業は午前6時ごろから昼過ぎまで。不定休。場所は高木ビル1階。
(写真は、駅前通り沿いにおにぎり店をオープンした齊藤さん一家)