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辰野の四季の美 歌に込め 宇治橋さんオリジナル曲制作

2024年7月17日


 辰野町平出の宇治橋憲朗さん(87)が町を題材にしたオリジナル曲を作った。「ど真中(まんなか)辰野町」の題で、辰野の四季を表現するとともに、町が日本の地理的中心に位置することをPRする内容。「みんなで歌ってくれれば」と期待する。
 曲は4番までの構成で、春は桜、夏は蛍などを取り上げ、春夏秋冬の美しさを表した。「ここは日本のど真中」のフレーズも繰り返し登場。曲調は民謡などを意識し、しっとりとしたメロディーに仕上げた。
 宇治橋さんは詩吟や民謡が好きだったという父の影響もあり、幼い頃から歌に親しんできた。曲は趣味として50年ほど前に作詞。町が「ど真ん中の町」として知られるようになってから歌詞の一部を改め、メロディーを付けた。
 半世紀前の辰野の風景を題材とする歌詞のため「いまとは違うところも多いけれど」と宇治橋さん。「お年寄りが昔の風景を懐かしむ切っかけになれば」と語る。
 歌は大城山で活動する「日本中心のゼロポイントを護(まも)る会」の会員らに披露した。聴き入った古村仁士さん(79)は「四季が感じられ、辰野にふさわしい曲。また歌ってほしい」と話した。
 宇治橋さんはこのほかにも、町にちなんだ歌を複数作った。歌詞だけでメロディーの付いていない曲もあるといい、「曲を付けてくれる人がいればありがたい」としている。
 完成したど真中辰野町の歌詞は次の通り。
1 春来れば 桜ほころび
  芽吹く柳 水面(みなも)に写し
  水鳥泳ぎ 天竜川(かわ)は流れる
 ここは日本のど真中
 うるわしき辰野町
2 夏来れば 瀬音すがしく
  蛍の光 夜空を染めて
  蛍追う人々の声
  ここは日本のど真中
  うるわしき辰野町
3 秋来れば 実り豊かに
  黄金色に 稲穂はゆれて
  鎮守の森に 幟(のぼり)はためく
  ここは日本のど真中
  うるわしき辰野町
4 冬来れば 光り輝き
  野山も家も 綿帽子かぶり
  戯れ遊ぶ 子供等(ら)の声
  ここは日本のど真中
  うるわしき辰野町
 (写真は、オリジナル曲を披露する宇治橋さん㊥)