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さとうわきこさん世界観感じて きょうから原村で追悼展

2024年7月13日


 絵本作家で、3月に死去したさとうわこきさんの追悼展がきょう13日、さとうさんが主宰した原村の八ケ岳小さな絵本美術館で始まる。代表作品の「ばばばあちゃん」シリーズや最後の作品「みちくさ」などの原画をはじめ、立体作品、愛用した画材、関連資料など開館以来、最大規模という300点を本館と新館に展示。さとうさんの世界観を身近に感じてもらう。9月8日(日)まで。
 さとうさんは東京都出身。1970年に福音館書店の雑誌「母の友」に投稿した話から、後にロングセラーとなる「せんたくかあちゃん」、77年発表の「ばばばあちゃん」シリーズを生み出し、現在も多くの子どもたちに親しまれている。90年に岡谷市に「小さな絵本美術館」岡谷本館を創設。97年には分館として八ケ岳館を開設し、主宰を務めつつ100冊以上を世に送り出した。
 展示では、4月に発売された最後の作品「おつかい」や人気シリーズ「せんたくかあちゃん」「ばばばあちゃん」の原画200点を並べ、アトリエで制作する様子や幼少期から近影までの写真も掲げる。制作風景などの映像も、図書コーナーで放映する予定。
 学芸員の一人は「急逝の直前まで描いていた絵や、原画を多くの人に間近で見ていただければ。たくさんの人に愛されるさとうさんの世界観に思いをはせ、楽しんでほしい」と呼びかける。
 追悼展の初日と新館のオープンを記念し、先着5人にさとうさんのグッズを贈り、更に先着100人に「ばばばあちゃん」のステッカーをプレゼントする。会期中は、21日(日)午後2時からの元福音館書店編集者・大石亨さんと川崎康男さんのトークなど、関連イベントも複数用意している。
 入館料は一般800円、中高生400円、小学生300円。開館時間は午前10時〜午後5時(8月は5時半まで)。きょうは午後3時閉館。火、水曜休館(祝日の翌日は休館、8月無休)。問い合わせは同館(電0266・75・3450)へ。
(写真は、さとうわきこさんの原画が並ぶ新館内)