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蔵を学生の遊び場に ネットで資金集め開始

2024年7月2日


 辰野町羽場のシェアハウス「Hinatabocco(ひなたぼっこ)田舎暮らし」が、離れの蔵を学生の遊び場に改修しようと、インターネット上で資金を集めるクラウドファンディング(CF)を始めた。オーナーで3月に東京都内の高校を中退した鶴岡心さん(17)は「町内で唯一の場所にしたい」と意気込み、多くの協力を呼びかける。
 同所は、JR飯田線の羽場駅近くの築100年以上の古民家を改修し、2020年12月に開所。敷地内の畑で、農作業体験もできる。2拠点生活や田舎への移住体験などを目的とした住人がおり、長期休みには都内の大学生や高校生も利用する。
 鶴岡さんは昨夏、初めて同所を利用した。昨秋に体調を崩したのを機に、学生以外の生き方を考えるようになり、辰野で体験した田舎暮らしに興味を持った。学生を辞めて町に移り住み、4月に前オーナーから役割を引き継いだ。町で生活し始めて「学生の遊び場がない」と感じ、物置状態だった2階建ての蔵の利活用を思いついた。
 2階はカラオケ機器やゲーム機などを置き、学生や家族連れ向けの交流スペースに改修する。1階はラジオブースや、外国人の住人がいることから言語が学べる場にする考え。蔵のほか、住人が作る中華料理を提供するキッチンカーの整備にも取り組む。
 CFは今月末まで。専用サイト「キャンプファイヤー」で寄付を募る。1口1000円からで返礼品もある。目標金額は300万円。ボランティアの協力を得てDIY(ドゥ・イット・ユアセルフ)で整備する。鶴岡さんは「学生がいろいろなことを話したり、考えたりできる場所になれば」としている。
(写真は、学生の遊び場に整備するひなたぼっこの離れの蔵)