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武井武雄生誕130年  横断幕、フラッグで彩り

2024年6月26日


 岡谷市出身の童画家、武井武雄(1894〜1983年)が25日、生誕130年を迎えた。誕生日の同日、記念事業に協力する市内外のサポーターらが横断幕をJR岡谷駅に掲げ、童画館通りでフラッグを設置。「童画」という言葉を生み出し、数多くの作品を世に出した作家の節目を彩った。
 記念事業は、7月6日(土)に目黒区美術館(東京都)で開幕する全国巡回展や、9月のシンポジウムなどを予定。サポーターは各種事業を手伝うほか、短文投稿サイト「X(エックス)」(旧ツイッター)などを活用した広報も担う。市内を中心に近隣地域の小学2年から70歳代まで15人が登録した。
 市内の装飾も、記念事業の一環。横断幕は縦1メートル×横10メートル、フラッグは縦80センチ×横48センチで、いずれも「童画の王様130歳おめでとう」などと書かれている。武井へ生まれ変わる前の姿として作品に描かれるキャラクター「ラムラム王」をあしらったロゴマークや、絵雑誌に掲載された「ことりのくに」(1955年)の絵の一部もデザインした。
 サポーターは16日に発足し、初の活動となった25日は7人が参加。市やイルフ童画館の職員と共に横断幕を駅頭に掲げた後、童画館通りの街路灯にフラッグ19枚を取り付けた。参加者の女性(72)は「できるだけ参加し、勉強したい。周りにも武井さんの絵について話していければ」と話した。
 中央通りにも同じフラッグが取り付けられ、市役所とイルフプラザでは懸垂幕を掲揚。イルフ童画館や岡谷図書館など市内7カ所には、武井の絵やキャラクターをあしらったパネルも置かれている。
 同館の山岸吉郎館長は「サポーターにはもっと武井のことを知ってもらい、伝道師になってほしい。市の誇れるアーティストなので、130年を機にもっと誇りを持って見てもらえれば」と話す。(写真は童画館通りにフラッグを飾り付けるサポーター)