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「武井武雄の世界」切手に 岡谷市内郵便局 生誕130年記念し制作

2024年6月12日


 岡谷市内の郵便局は、市出身の童画家武井武雄の生誕130年を記念し、作品をデザインしたオリジナルフレーム切手「武井武雄の世界」を作った。イルフ童画館が制作協力し、「武井の作品世界が一目で分かるように」と選んだ代表作など10点を使用。7月から全国3都市で始まる記念巡回展の会場での販売も予定し、節目の年に武井作品の魅力を広く発信する。
 切手には「青の魔法」や「ラムラム王」、「赤ノッポ青ノッポ」などを採用。同館学芸員が童画、版画、刊本作品、キャラクターと武井作品を網羅しようと選んだ。ほとんどが、生誕130年を記念して7月6日(土)に目黒区美術館(東京都)から始まる巡回展に出品する代表作という。
 フレームの上部には、巡回展のメインテーマにもなっているというタブロー(一枚絵)の「星曜日」をあしらい、武井の写真も載せた。84円切手10枚が1セットで、計600シートを用意。税込み1360円で、市内11郵便局を含む諏訪、上伊那地域などの75局と同館で販売する。
 岡谷権現町郵便局が制作を企画し、同館に協力を依頼して実現した。これまで、岡谷市ゆかりのデザインのフレーム切手はなかったという。同局の伴寿樹局長は「これで武井先生を知る人が一人でも増えれば」と期待する。
 10日には、伴局長ら市内4局の関係者が市役所を訪ね、早出一真市長と山岸吉郎館長にフレーム切手を贈呈した。早出市長は「武井武雄は、市を代表する芸術家で誇り。記念のフレーム切手で、改めて功績を全国に発信していける」と感謝。山岸館長は「武井の魅力が凝縮されている。もっと武井を知りたいという切っかけになれば」などと話した。
 (写真は、完成したフレーム切手を手にする同館学芸員の河西見佳さん)