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赤砂崎公園に土俵新設 下諏訪町 荒汐部屋夏合宿へ安全確保

2024年6月11日


下諏訪町内での大相撲荒汐部屋(東京都)の夏合宿が8月に予定されており、受け入れに向けた準備が進んでいる。これまで下諏訪南小学校の校庭にある土俵が稽古場だったが、駐車場確保や安全面を考慮して地元の「荒汐部屋諏訪湖後援会」が赤砂崎公園に新たな土俵を作る。10日、土俵の基礎となる地面を整える作業が始まった。
 同部屋後援会長の妻が町出身者という縁で2018年に合宿が始まり、コロナ禍を経て昨年6月に再開した。昨年は荒汐親方(元蒼国来)や同部屋の力士などが来町。朝稽古の一般公開のほか、学校訪問、特製ちゃんこの振る舞いなどを通して地元住民と交流を深めた。
 一方、朝稽古に大勢の見物人が殺到したことで、路上や近隣店舗への無断駐車などがあり、力士や観客、児童の安全確保が課題となっていた。諏訪湖後援会が町と協議し、広い公共駐車場がある赤砂崎公園への新設を決定。町は土俵上を覆う大型テント設置事業として、一般会計当初予算に120万2千円を計上した。
 土俵は赤砂崎公園左岸の、多目的広場とリンゴ園の間の芝生に設ける。傾斜などがあるため、約12㍍四方に土を広げて地面を水平にする工事をきょう11日まで行う。土俵用の土の搬入、テント設営などを経て、22日(土)までに日本相撲協会の呼出しが土俵を設置するという。
 同部屋には関脇の若元春関、5月の夏場所の十両で優勝し、幕内への復帰が見込まれる若隆景関などが所属。注目度が高まっている。諏訪湖後援会の濱康幸会長(73)は「下諏訪で合宿を始めた時に比べて、少しずつ(番付が)上がっていき、新たな期待がある。この地でしっかり練習し、また頑張ってほしい」と話し、「立派な土俵を作り、大勢の方に応援しに来てもらいたい」と力を込めていた。(写真は、赤砂崎公園多目的広場横の芝生で始まった工事)