NEWS
青空の下、上社山出しが開幕
2016年4月3日 春の青空に恵まれた2日、6年ぶりの諏訪大社上社御柱祭・山出しの幕が開けた。4日(月)までの3日間、木落し・川越しと見せ場もたっぷりと、茅野市内の通称御柱街道沿いでは、豪快な祭り絵巻が繰り広げられている。
八ケ岳から差し込む日を浴び、出発地点の綱置場周辺は早朝から氏子らで大にぎわい。曳行の前景気をあおるラッパ、伸びやかな木やりの音色と「よいさ、よいさ」の掛け声があちこちで響き渡った。
予定より30分ほど早い午前7時ころ、本宮一の柱が綱渡りの神事。他の柱でも随時厳かに営まれ、期間中の安全と無事を祈願した。木やり衆のひと鳴きに合わせ同7時10分過ぎ、巨木は滑るように動き出した。8本の御柱の最後尾を締めくくる前宮四も午後1時過ぎ、綱置場を出発した。
本宮一の柱は、ほぼ予定通りの午前11時過ぎに「第一の難所」穴山の大曲りを通過。大勢の見物客が遠巻きに見守るなか、民家の屋根をかすめるように、ほぼ直角のカーブを一気に曲がりきった。続く前宮一の柱が通過した昼前からは暖かな陽気に誘われ、人出も膨れ上がった。
沿道の民家などには休憩所も設けられ、桟敷を陣取る赤ら顔の見物客から「頑張れよ!」と声援が飛び交う一幕も。綱を曳く氏子たちも曳行の疲れを見せず、色とりどりの法被が帯のように街道を埋め尽くした。
一部の柱が接近し、後方の柱の氏子が前の柱をせかす場面も見られたが、綱を曳く氏子たちは和やかムード。各初日の「関門」となった玉川子之神での神事は、午後2時から本宮一の柱で行われたのを皮切りに、本宮三の柱までが続々と清めを受けた。
本宮一の柱は午後5時35分ころ、木落し場へと曳き付けた。他の柱の泊まり位置は▽前宮一・宮川小学校付近▽本宮二・長峰中学校前▽前宮二・長峰交差点上▽本宮三・AFASスワ南付近▽前宮三・玉川小入り口交差点上▽本宮四・菊澤バス停上▽前宮四・長円寺下—。同6時55分までにすべての柱がこの日の曳行を終えた。
(写真は雪を頂く八ケ岳をバックに、土煙をあげながら曳行される前宮三の御柱)