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小鳥バス今季の運行スタート

2024年5月6日


 早朝の小鳥を観察する「小鳥バス」の今季の運行が5日、始まった。晴天に恵まれた初日は県内外から38人が参加。日本野鳥の会諏訪支部会員らの案内を受けながら、岡谷市塩嶺御野立公園の新緑に覆われた森にこだまする小鳥のさえずりや、姿を楽しんだ。
 小鳥バスは日本野鳥の会諏訪支部主催で1954年に始まり、71回目。現在は岡谷市や同支部、市観光協会、岡谷商工会議所、バス運行会社が実行委を組織して続ける。
 JR上諏訪駅を起点とするバスに各所から乗り込んだ参加者は、午前6時ころ同園に到着。標高約1000メートルの涼やかな高原を散策しながら、鳴き声をしっかり聞こうと耳に手を添えたり、双眼鏡で木に止まる姿を追ったり。日本野鳥の会諏訪支部幹事の西教生さん(42)=富士見町=による鳥の解説を、詳細にメモする人もいた。
 岡谷市から父親に連れられて参加した親子(長地柴宮)は「今鳴き声が三つ聞こえる」「巣が見えるよ」などと興奮気味に話した。松本市と東京都から来た60歳代の姉妹は「昨年に続く2回目の参加。専門家の解説もありがたいし、みんなで散策するのも楽しい」とほほ笑んだ。
 初日は約2時間でキジバト、キビタキ、センダイムシクイ、サンショウクイなど22種類を観察。西さんによると、生息する鳥の種類や個体数にも年ごとに変化があるといい、「野鳥に関心を持って今後も観察を続けてもらえれば、生態系についても考える切っかけになるはず」と期待した。
 (写真は、鳥の鳴き声や姿を楽しむ参加者たち)