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質の高い教育へ連携 豊南短大×辰野高
2024年3月30日
信州豊南短期大学と辰野高校は29日、連携協定を結んだ。両校教職員による交流授業や、生徒と学生の交流などを通して質の高い教育を提供し、地域に求められる人材の育成を目指す。
連携事業は短大教職員の高校での授業、高校生への短大専門科目の開放、高校教師による短大生への基礎教育、両校の部活動やサークル活動の充実に向けた協働などで、8項目を盛り込む。期限は2027年3月28日。
両校はこれまでも、短大の英語や幼児教育の教員を高校に派遣してきたほか、高校の学校評議員に短大教授を委嘱するなど協力してきた。協定は、人口減少で学生確保が課題となる中で、教育活動の充実によって地域社会に貢献する人材を育てる狙い。地元に根差した学校にすることで、人材の確保も図る。
協定締結式は豊南短大で行い、約10人が出席。短大の上田渡学長は、4月から新たな学校法人「信州豊南学園」(辰野町)に運営を移管することに触れ「根を下ろして、地域の子どもたちをどう教育していくのかに腰を据える」とし、「より深い連携をすることで地域を支えてくれる学生、生徒を育て、教育機関として貢献したい」と語った。
辰野高校の茶城啓二校長は、人口減少に危機感を示した上で「町内に保育園、幼稚園、小中学校、高校、短大がある学びの環境を維持していきたい」と述べ、「協定が本校の魅力作りに通ずると信じている」と期待を示した。(協定書に署名し、握手を交わす上田学長=左=と茶城校長)