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地域医療支え68年 市医師会付属准看護学院が閉校式

2024年3月1日


 3月末で閉校する岡谷市医師会付属准看護学院は29日、卒業式と閉校式を同学院で開いた。最後の卒業生12人を送り出し、1956年の開校以来、人材輩出などで地域医療を支えてきた68年間の学院の歩みを振り返るとともに、別れを惜しんだ。
 同学院の卒業生は、累計1668人。2年課程で准看護師免許を取得した後は、医療機関への就職や看護師免許取得を目指して進学するなど、それぞれ地域医療に貢献。一方で近年は定員割れが続き、2021年には新入生の募集停止を発表していた。
 本年度の卒業生は市内や松本市、上伊那地域などの20〜53歳で、平均年齢は34・9歳。卒業後は7人が看護師資格取得のため進学し、5人が県内に就職するという。
 式で、卒業証書を手渡した野村忠利学院長は「学んだことを忘れることなく、それぞれが選んだ道で理想の姿を目指してほしい。3月末で閉校となるが、学んだことを誇りに精進して」と激励。卒業生代表は答辞で「68年という長い歴史に幕を下ろす大きな節目の時に、卒業する巡り合わせを誇りに思う。私たちはそれぞれの一歩を踏み出すが、更なる向学心を持ち、看護の道に精進する」と誓った。
 閉校式で市医師会の山﨑彦会長は、創立を振り返り「いざこの日を迎えると、惜別の情を一段と深くする。卒業生は現在も医療、保健、福祉の第一線で活躍している。本学院が成果を挙げ、歴史を築くことができたのは、学院設立に尽力した地域関係者や医療機関の長年にわたる指導のたまもの。心から謝意を表したい」とあいさつ。スライドショーで旧校舎や同窓会、臨床実験などの歴史を振り返った。
 閉校に伴い同窓会も解散し、基金は看護実習に協力した病院や福祉施設などに寄付した。(写真は記念写真に納まる卒業生と学院関係者)