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6季ぶり御神渡りに期待—八剱神社が今季湖面観察開始—
2024年1月7日
諏訪湖の「御神渡り」の認定と、拝観などの神事をつかさどる八剱神社(諏訪市小和田)の宮坂清宮司(73)と氏子総代は6日早朝、同市豊田の舟渡川河口で今季の湖面観察を始めた。19人が湖岸から湖を眺め、宮坂宮司は「例年にない暖かいスタートとなった。ことしこそは拝観したい」と、6季ぶりの出現に期待を寄せた。「立春」の2月4日(日)過ぎまでの約1カ月間、観察を続ける。
同日は二十四節気の一つ「小寒」の寒の入りで、午前6時半ころの現地の気温は氷点下1.3度。河口付近の湖面に氷はなく、水温は4.2度で波も静かだった。
宮坂宮司は観察後のあいさつで「空晴れて、風なく、朝焼けもきれいで気持ちの良いスタートが切れた。寒の入りから立春まで勝負の30日間となる。健やかに湖の様子を仲良く楽しく、期待を持って観察に臨みたい」と話した。氏子総代の任期は3年で最後の年。大久保一大総代(73)は「大寒波が2週間くらいくれば凍るはず」と願いを込めた。
(写真は、水温を計測する宮坂宮司と氏子総代=舟渡川河口近くで)
▼御神渡り 氷点下10度前後が数日続くと諏訪湖が全面結氷し、寒暖差で氷が膨張と収縮を繰り返してできた亀裂が隆起する自然現象。御神渡りの記録では室町時代の1443(嘉吉3)年から約580年続き、八剱神社が結果を「御渡注進状」として当時の幕府、やがては諏訪大社上社を通じて宮内庁へ言上、気象庁へ報告を続けている。2018年2月以来、出現していない