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樋口氏が繰り上げ当選

2023年12月14日


　４月の辰野町議選で本多慶司氏(45)の当選が無効になったのを受け、町選挙管理委員会は13日、次点で落選した樋口博美氏(65)＝川島＝の繰り上げ当選を決め、当選証書付与式を町役場で開いた。証書を受けた樋口氏は「一から出直すつもりで頑張り、住みよいまちづくりに取り組みたい」と述べた。２期目で、任期は同日〜2027年４月29日。
　本多氏を巡っては、町内での居住実態が確認できないとして町民が４月に町選管に対して当選無効を求める異議を申し出たが、町選管は７月に棄却。樋口氏は同月、町選管の決定を不服として県選管に審査を申し立てた。県選管は10月、住所要件を満たしていないとして当選を無効とする裁決をした。裁決について期限までに東京高裁への提訴がなく、11月30日に当選無効が確定した。本多氏は確定前の同月16日に辞職した。
　樋口氏は繰り上げ当選の見通しになって以降、議員活動をするか辞職するかで悩んでいたというが、12日に開いた後援会の総会で支援者から激励を受けて決意を固めた。今回の問題を踏まえ「いいことはいい、悪いことは悪いと、しっかり言える議員でありたい」と力を込めた。
　町選管は、付与式に先立って開いた選挙会で繰り上げ当選を決めた。式で一ノ瀬安正委員長は「全力で町政に取り組んでほしい」と述べた。
　きょう14日は、町議会12月定例会の最終日で本会議があるが、樋口氏は「十分な審議ができていない状況で採決に参加するのは無責任」とし、欠席するという。
（写真は、当選証書を受け取る樋口氏㊧）