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ミヤマシジミ守り10年余 辰野町で活動紹介する写真展
2023年12月8日
辰野町ほたるの里世代間交流センター茶の間で、絶滅危惧種に指定されている「ミヤマシジミ」の保護活動を紹介する写真展が開かれている。荒神山公園での10年以上にわたる取り組みを写真で説明。「町内に生息する希少なチョウの存在や保護育成の経過を知って」としている。
保護活動を展開する「辰野いきものネットワーク」と、写真を通じて辰野の魅力を発信する「いいまちたつの知らせ隊」が合同で企画。両団体の会員のうち4人が写真を提供。はがき大からA3をやや大きくしたサイズまでの約50点を並べた。
内容は保護活動を始めた当時の観察会や小中学校の環境学習などの活動の様子のほか、羽化や産卵といった生態を狙った写真など。雄の羽のブルーが際立つ美しい写真もある。
保護がスタートしたのは2011年。かつて町内の複数箇所にあった生息地がたつの海周辺だけになったのを受け、「再びチョウの舞う町に」と取り組みを始めた。食草コマツナギの植栽や生息地の草刈りなどを続け、「観察会で見られるのは1、2匹」という危機的状況から、「シーズン中に累計で2千匹以上が発生する」という状態まで回復させた。
ネットワークの土田秀実代表(75)は「希少なチョウがいることを知り、活動に加わってくれる人が増える切っかけになれば」、知らせ隊の中谷勝明代表(80)は「ミヤマシジミのいろいろな側面を知る場に」と話している。
1月5日(金)まで。日曜日と29日(金)〜1月3日(水)の年末年始を除く毎日午前9時〜午後8時。
(写真は、ミヤマシジミの保護活動を振り返る写真展)