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来る年の多幸願いつつ 信州縁起物製作所 正月飾りの生産が最盛期
2023年11月22日
箕輪町沢の信州縁起物製作所で、正月飾りの生産や出荷が最盛期を迎えた。60〜80歳代のベテラン職人6人が、来る年の多幸を願い、しめ飾りや熊手などを手際良く仕上げている。
県内では珍しい縁起物専門会社。使用するわらは町内で栽培する専用の稲で、種まきからすぐりまで一連の作業を済ませた後、飾りの製作に入る。機械でわらをより合わせ、御幣や垂れ、鯛(たい)やおかめなどを付けて完成させる。
ことしは県内大手スーパーから30店舗での販売分9種類計約3500個の発注を受け、先週納品した。現在は、中南信地域の神社仏閣10カ所余りのしめ縄などに注力。各地の風習に合わせ、特注に対応している。今後は、個人店舗分や同社で販売する飾りの製作に入り、12月中旬まで作業が続くという。
大槻清子代表(76)は「作り手の高齢化やわらの確保が難しくなったことで神社からの注文が増えている」と話し、「伝統的な縁起物を飾って良い年を迎え、健康で明るい家庭にしてほしい」と願った。
同社では12月20日(水)〜30日(土)に、熊手やしめ飾り、「おやす」など、さまざまな種類の縁起物を販売する。午前9時〜午後5時。問い合わせは大槻代表(電090・4153・7142)へ。
(写真は、工場にずらりと並んだ正月飾り)