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ロケ地で浸る余韻 映画「怪物」ファン参加し自転車ツアー

2023年10月16日


 諏訪地方観光連盟は15日、諏訪地域がメインロケ地になった是枝裕和監督の映画「怪物」の撮影地を回る「eBikeで巡る!諏訪湖周映画ロケ地サイクリングツアー」を、JR岡谷駅隣の岡谷市観光案内所を発着点に開いた。県内外からのファンら8人が参加。自転車冒険家の小口良平さん(辰野町)と、諏訪圏フィルムコミッション(FC)の宮坂洋介さんらの案内で、作品に登場する各所を歴訪し、作品の世界に浸った。
 撮影地を通して諏訪地域の景観や街の魅力を発信し、再び訪れる機会に—と初企画。撮影された釜口水門(岡谷市)、クリーニングモモセ(下諏訪町)、旧城北小学校、手長神社(共に諏訪市)など計10カ所を回る約25キロのコースを設定した。
 クリーニングモモセでは、百瀬勇社長(81)の案内で店内を見学し、俳優の安藤サクラさんが実際に動かしたリフトや撮影で使ったエプロン、カウンターなどをスマートフォンで記念撮影。百瀬社長から是枝監督が下見に来たエピソードを聞いたり、「レジ操作を教えたのですか」「安藤さんはどんな人でしたか」などと質問して、作品の余韻に浸った。
 同作品が切っかけで諏訪地域を3回訪れたという女性(42)=埼玉県川越市=は「実際にロケ地を回れて良かった。作品が作品で終わらず、実際にある場所を巡れて楽しかった」と喜び、岡谷市商業観光課職員は「映画を通じて諏訪地域の良さを知ってもらえて良かった。再び諏訪地域を訪れ、ゆくゆくは移住の切っかけにもなれば」と期待した。
 途中の立石公園(諏訪市)では、是枝監督がお気に入りという、うなぎ専門料理店・天龍の「うなぎ丼」を昼食にしながら参加者同士で親睦を深めた。(写真は店主から撮影秘話を聞いたり、撮影したりしてツアーを楽しむ参加者=クリーニングモモセで)