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「岡谷シルク」新たな視点で　神田さおりさん「虹龍の羽衣」

2023年9月7日

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　岡谷美術考古館で企画展「龍と女神と絹の道」を開いている現代美術家神田さおりさんが、「岡谷シルク」の魅力を新たな視点で発信する「アーティスト・イン・レジデンス」事業で制作したシルクベールが、岡谷蚕糸博物館のエントランスロビーに展示された。作品名は「虹龍（にじりゅう）の羽衣」。神田さんは「虹と龍の世界のハーモニーを感じてほしい」と話している。
　神田さんは８月17日から24日まで、諏訪湖を一望できる湊のゲストハウス「ｍａｗａｒｉ」に滞在しながら制作。期間中は、同事業の企画として、子どもたちを対象にワークショップ「シルクの羽衣を作って踊ろう♪」を開いたり、シルクベールを描き染める様子を公開したりして、「岡谷シルク」の新たな魅力を発信してきた。
　展示された「虹龍の羽衣」は、諏訪湖を見て感じたという「優しい虹色の龍のエネルギー」を、縦１・２メートル、横３メートルの純白のベールにアクリル染料で手描き染めした作品。ピンクや紫、ターコイズブルーなどで彩った透明感あふれる色彩の中に舞い踊る「悦（よろこ）びの女神」を２体描き、「龍と女神の大調和。世界平和への思い」（神田さん）を表現した。
　作品の展示に合わせて市ブランド推進室が開いた会見で神田さんは、岡谷の印象を「諏訪湖を眺めながら優しく柔らかく包んでくれるまちと感じた。そこから生まれてきた虹色の龍と遊んでいる感覚がそのまま作品になった」と振り返った。
　「アーティスト・イン・レジデンス」は、「岡谷シルク」を新しい視点で生み出した作品で魅力を発信し、関係・交流人口の創出や地域の芸術文化振興につなげる事業。「虹龍の羽衣」は同館ロビーに30日（土）まで展示する。
（写真は、完成した「虹龍の羽衣」と神田さん）