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イルフ童画館開館25周年式典 武井の魅力発信し続け
2023年6月15日
岡谷市は14日、イルフ童画館の開館25周年式典を同館で開いた。市出身の童画家・武井武雄ゆかりの人や出版関係者、来賓ら約50人が出席。多くの武井作品を収蔵し、魅力発信、調査、研究拠点として歩んできた25年間を振り返り、未来へ向けて更なる発展を誓った。
同館は1998年4月18日に開館。名称は「古い」を逆に呼んだ「新しい」という意味の武井の造語「イルフ」にちなむ。武井は「子どもの心に触れる絵」を目指して「童画」という言葉を生み出し、童画家、版画家、造本作家、デザイナーなど多岐にわたる芸術活動に取り組んだ。
今井竜五市長は「武井先生の魅力ある作品をしっかりと未来につなぐため、当館職員を先頭に一丸となって更に努力を重ねていく」と決意を新たにあいさつ。山岸吉郎館長は「童画や子どものための絵が理解されない時代に、いち早くこの美術館を造っていただいた先人に感謝したい」と話し、武井作品に添えられた詩を朗読した。
山岸館長が「25周年のあゆみ」として、スライドで開館当時の写真やこれまで開催した企画展、ワークショップ、講演会の様子などを紹介。学芸員による企画展「かがくいひろしの世界展」「大澤コレクション展」の説明もあり、式典後は内覧会が開かれた。
このほか、「かがくい—」の開催で特別協力を得たブロンズ新社(東京都)が、かがくいひろしさんの大型絵本「だるまさんと」を県内養護学校や児童養護施設など10施設に1冊ずつ寄贈。席上で寄贈式があり、若月眞知子社長が山岸館長に目録を手渡した。
(写真は、テープカットで25周年を祝う関係者)