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並木通りの風物詩 大ちょうちんを継承 保存会解散 有志が制作
2023年5月31日
諏訪市大手町の並木通りで夏を彩る「大ちょうちん」の制作が進んでいる。これまで飾り付けていた「並木通り大提灯保存会」が昨年度末で解散したが、有志が立ち上がって半世紀を超える伝統を引き継いだ。7月2日(日)に4基の設置を予定している。
戦後に始まり、かつては20基以上が並んだという大ちょうちん。区の公会所では、1969年撮影の写真が当時の並木通りのにぎわいを伝えている。
大手2丁目商工業連合会が解散し、2016年に保存会が事業を継承した。しかし高齢化と店舗数減少は止まらず、コロナ禍が追い打ちをかける形で、昨年度末で保存会も活動を終えることになった。
「このままつぶすのはもったいない」。そんな声が上がったのは解散式直後だった。地元飲食店の男性(48)が有志代表となり、地区の枠を超えて仲間を募った。
大手1・2丁目以外の人が参加するは初めてといい、今月22日から、保存会を支えたベテランと力を合わせて作業を開始。骨組みを洗って和紙を貼り、上下の部品を組み合わせて高さ約3メートルの大ちょうちんに仕上げる。
保存会の会長を務めた男性(75)は「大先輩から引き継いだ夏の風物詩を続けられてうれしい」と喜ぶ。
ことしは「諏訪よいてこ」が4年ぶりに開催される。有志代表の男性は「大ちょうちんには、若い人たちも思い入れがある。みんなで助け合って次世代につなげていきたい」と話していた。(写真は大ちょうちんの制作を進める有志ら)