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伊那市と韮崎市が文化交流会〜4年ぶり親睦深める〜
2023年4月14日
伊那市高遠町の高遠城址(じょうし)公園で13日、戦国武将の武田氏と縁がある同市と山梨県韮崎市の文化交流会があった。コロナ禍で2019年から開催を見合わせていたため、4年ぶり。園内の桜は既に散り終わり、予定していた観桜会とはならなかったものの、両市の文化芸能団体が踊りや大正琴の演奏を披露し合い、久しぶりに親睦を深めた。
武田信玄の4男諏訪(武田)勝頼は戦国時代に高遠城主となり、武田家の後継者として呼び戻されてから現在の韮崎市に新府城を建てるなど、両市に関わりがある。文化交流会は旧高遠町時代の1974年に始まり、秋には伊那市関係者が韮崎市の祭りに訪れるなど親交を深めてきた。過去には2回、タカトオコヒガンザクラを寄贈し、JR韮崎駅前に植わっているという。
この日は、両市の関係者約100人が集まった。初参加の高遠高校合唱部が桜にちなんだ歌など3曲を披露し、歓迎。高遠城主を務めた勝頼の弟仁科五郎盛信(信盛)を祭る園内の新城藤原社であった神事では、韮崎市文化協会の華道部と茶道部が花と茶を奉納し、両市の代表者が玉串をささげた。
続く芸能交換では、木村流大正琴伊那支部が「さくらさくら」などを演奏。韮崎市文化協会舞踊部による舞台や伊那市の孤軍高遠城伝承会の踊りが続き、集まった人は食事しながら互いの発表を楽しんでいた。
韮崎市文化協会の守屋喜彦会長(80)は「花が早過ぎたのは惜しいが、集まって文化交流ができることにみんな喜びを感じている。高校生が初めて出演してくれたことにも感銘を受けた」と話していた。
(写真は、大正琴の演奏など互いの芸能を発表し合って交流するところ)