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「湖盆点前」親しんでと初の一般向け茶会
2023年3月14日
新たな茶道「湖盆点前」の普及を目指す「梶の葉庵」(会長・宮坂清八剱神社宮司)は12日、「弥生茶会」を諏訪市小和田の八剱神社で開いた。一般向けの茶会はこれが初めて。二村宗邦副会長は「ことしは新たな試みを加え、気軽に煎茶と抹茶が同時に楽しめる茶道を広めていきたい」と張り切る。
同会は、抹茶の裏千家、煎茶の方円流と売茶本流の指導者らで2021年10月に発足させた。「湖盆点前」は基本を踏まえて簡略化させた点前で、煎茶と抹茶を同じ席で味わってもらうという試み。昨年7月、行政、観光、茶道関係者らにお披露目茶会を開き、同月からは小中学生を対象にした「諏訪茶道伝統文化親子教室」を計6回企画して、普及活動も並行させた。
弥生茶会には、関係者の知人や教室参加者、一般市民が参加し、3回に分けて神楽殿で開いた。二村副会長が湖盆の由来なども交えて新たな茶会の趣旨を説明し、玉露でいれた煎茶や抹茶を味わってもらった。「煎茶はおいしくなるように茶葉と湯の量の研究を重ねた」などの苦労話も披露した。
親子教室で半年間学んだ小学6年女児(12)=中洲=は母親と参加した。「難しい作法などが省かれていて親しみやすい。お茶を続け、もっと知りたい気持ちになった」と話していた。
同会は今後、高島公園内の茶室などの活用を検討し、親子体験教室のほか、一般や観光客に向けた体験を兼ねたもてなしも行いたいとしている。
(写真は、初めて一般を対象に開かれた湖盆点前の茶会)