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表紙が絹布紙のノート商品化 ティントが「岡谷シルクブランド」で

2023年3月10日

ティントがシルクノート発売
 シルク製品の開発、販売を手がける「TINTt(ティント)」(岡谷市)が、表紙に岡谷シルクの絹布紙を使ったノート「TSUMUGI NOTE No34 SUWANOUMI」を発売した。金の箔(はく)押しで御神渡りが描かれたシンプルかつ高級感あふれるデザインで、絹特有の光沢が目を引く。
 元地域おこし協力隊の佐々木千玲社長(53)が、手に取りやすい製品を開発することで、シルクを身近に感じてもらいながら、地域の魅力を県内外へPRしようと企画した。諏訪の龍神伝説を題材にした絵本を手がけたグラフィックデザイナーの小平陽子さん(55)、宮坂製糸所に勤務する同社蚕糸部門顧問の高橋栄子さん(55)と協力し、製品化。2月には「岡谷シルクブランド」の認証を受けた。
 表紙は宮坂製糸所の上州式繰糸機で手挽(び)きした絹糸を織り、福井県越前市の越前紙で下張りした絹布紙。かつてはふすま、現在は壁紙に使われているといい、2頭の蚕が一緒に一つの繭を作る「玉繭」を混ぜて糸を取ることで、不規則に入る紬(つむぎ)の節が表情豊かに光る。一筋の金色は横にすると八ケ岳にも見え、龍や雷も連想させる力強さがある。
 金茶、水色、深緑の3種類で、B6判192ページ。価格は税込み3500円。同社オンラインショップや宮坂製糸所、岡谷蚕糸博物館などで販売中。首都圏にも販路を拡大していく計画で、佐々木社長は「諏訪の魅力を詰め込んだもの。外に風土を伝える一端を担えれば」と意気込んでいる。
(写真は、表紙に絹布紙を使ったノード)