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足かけ5年「ザゼンソウの里」再整備完了
2022年12月13日
有賀峠頂上近くにある「ザゼンソウの里公園」で、2018年度から足かけ5年をかけた有賀林野株式会社(小泉茂昭社長)のリニューアル事業が全て終わった。ここ3年間は、県の地域発元気づくり支援金を活用した。12日には同公園を管理運営する矢ノ沢同好会(宮下和昭会長)も立ち会って県の竣工(しゅんこう)検査を受け、完了を喜び合った。
県の支援金を活用したリニューアル事業は、「矢ノ沢地籍ザゼンソウの里木道・遊歩道整備事業」として取り組み、本年度が最終年度。総延長732メートルの散策路のうち、木道41メートルのほか、辰野町側の遊歩道(153メートル、幅約1.5メートル)も両側に計1004本のプラスチック製の擬木のくいを打ち込み、ポリエチレンロープを巡らせて環境を整えた。
併せて、5000キロワットの垂直風力発電タービン発電機(12ボルト、24ボルト兼用)を遊歩道に新設し、夜間に明かりを照らして鳥獣対策に役立てる。
同公園は、有賀区民有志でつくる矢ノ沢同好会が土地を所有する有賀林野の協力を得て、木道と土の遊歩道を整備し、ザゼンソウ自生地を一周できるようにして1999年にオープンさせた。経年劣化が進む中、補修で対応してきたものの、一部の踏み板が腐食で落下すなどの状況から、2017年は安全確保のために「ザゼンソウ祭り」を中止。年度には同社独自で木道323メートルを更新した。1年置いて、20年度からは県の支援金を得て順次整備を継続し、3年間で計275メートル分を新たにした。更新工事に伴い、「祭り」は19年まで中断し、20年から再開している。
昨年度には水飲み場にミニ水力発電機も整備している。同好会の宮下会長は「二十数年ぶりにリニューアルできた。公園内の風力、水力、向かいのメガソーラーと共に、自然エネルギーの活用する施設もそろった。小学生たちの科学学習の一助にもしたい」と話した。
(写真は、遊歩道脇にできた垂直風力発電タービン発電機)