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麿赤兒さんに決定 ニムラ舞踊賞3年ぶりに
2022年8月27日 諏訪市出身の世界的舞踊家、新村英一(ニムラエイイチ、1897〜1979年)の意思を継ぐ第40回「ニムラ舞踊賞」の受賞者が、舞踏家の麿赤兒(まろ・あかじ)さん(79)=東京都=に決まった。日仏国際共同制作公演「ゴールド・シャワー」で2021年度の文化庁芸術祭賞大賞を受賞するなど近年の活躍と、長年にわたる数々の功績が評価された。
麿さんは奈良県出身。1972年に舞踏集団「大駱駝艦(だいらくだかん)」を旗揚げ、「天賦典式(てんぷてんしき)」と名付けた前衛的な様式が国内外で話題となり、舞踏を「BUTOH」の名で世界に浸透させた。過去7度の舞踊批評家協会賞をはじめ、文化庁長官表彰、舞踊芸術賞など数々の受賞歴がある。
精力的に新作を発表し、19年には俳人の種田山頭火をテーマにした公演、21年には暗黒物質が題材の作品を上演。振付師、教育者としても実績を積み、一方では俳優として映画やテレビでも活躍する。
ニムラ舞踊賞の開催はコロナ禍の影響で3年ぶり。7月19日に都内で選考委員会があり、舞踊評論家と過去の同賞受賞者計5人の委員が候補者17人の中から全会一致で麿さんを選んだ。26日に諏訪市役所で開いたニムラ舞踊賞運営委員会(委員長・金子ゆかり市長)で、正式に決定した。
麿さんは事務局を通じ、「栄誉ある賞に選出され誠に光栄。今後も大駱駝艦の舞踏手と共に大いに遊び、皆々様に楽しんでいただける作品を創作し続けたい」と感謝のコメントを寄せた。
授賞式は、10月11日(火)午後3時からRAKO華乃井ホテルで開かれる。