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上田紬継承の思い聞く 蚕糸博でギャラリートーク
2021年11月28日
岡谷蚕糸博物館は27日、開催中の企画展「伝統を繋(つな)ぐ 紡(つむ)ぐ 織る」で紹介している小岩井紬工房(上田市上塩尻)の伝統工芸士、小岩井カリナさんによるギャラリートークなどを開いた。
しま柄や格子柄が伝統的なデザインの上田紬に、グラデーション柄など現代的な色彩を取り入れて制作を続ける小岩井さんは、自作の着物姿で登場。織りの工程を紹介する展示では、経糸を準備する整経の方法などを説明し、「(自分が)動いただけ複雑な柄ができる」と話していた。
会場には上田紬(つむぎ)で作られたワンピースやバッグなども展示。小岩井さんは「いろいろな方に助けられて仕事をさせていただいている。人とのつながりが大切」とし、映像で昔の街並みが残る上塩尻を紹介しながら、上田紬の伝統をつないでいく強い気持ちを言葉に込めていた。
ギャラリートークには着物姿の熱心な愛好家も含め20人が参加。「着物が趣味で、オフの時間はほとんど着物で過ごしている」という諏訪市の男性 (42) は、「伝統をつないでいくという強い思いが伝わってきた。その中でも楽しみながらやっていることが印象的だった」と感心していた。
(上田紬への思いを語る小岩井カリナさん)