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夢つなぐ狼煙で300キロ 信玄生誕500年で下伊那から山梨へ

2021年11月1日

HPのろし211030
 戦国時代の武将、武田信玄が情報伝達手段に使ったという狼煙(のろし)のリレーが30日、下伊那根羽村を起点に上伊那地域、塩尻市、諏訪地域から山梨県内に入る27市町村68地点、約300キロを約2時間20分でつなぎ、念願だった山梨県甲府市の武田神社までたどりついた。リレーを始めて14回目。武田信玄生誕500年の記念の年、主催した武田信玄狼煙会(秋山大一幹事長)の夢がついにかなった。
 リレーは下伊那郡の根羽村の杣路(そまじ)峠を午前11時にスタートした。上伊那と諏訪両地域をつなぐキーポイントとなる塩尻市からの狼煙を確認すると、午前11時40分ごろに岡谷市花岡城跡から諏訪地域のリレーを開始。下諏訪町の桜ケ城跡、諏訪市の有賀城跡、高嶋城跡、桑原城跡、茅野市の上原城跡、小泉山などで白煙が上がり、午後0時15分ごろ、富士見町の富士見高原リゾート創造の森内の鼻戸屋敷狼煙台跡から山梨県内へつなげた。
 山梨県内では11地点を結び、ゴールの「躑躅(つつじ)ケ崎館跡」である武田神社を目指した。境内には、陣幕を張って「本陣」が設けられ、武田家第17代当主・武田英信さんが「お屋形さま」となって待機。武田家家臣の子孫でつくる武田家旧温会役員から、「午後1時20分ごろにのろしを確認した」との知らせを受けた。
 秋山幹事長(62)は「のろしルートの再現にやっとこぎつけた。68カ所で尽力してくれた皆さんと成功の喜びを分かち合いたい。これを機に、さまざまな分野での協力体制をつくり上げていかれたら」と笑顔を浮かべていた。この日は根羽村から甲府市までの計10カ所でドローンを使った空撮も行い、後日編集して会員制交流サイト(SNS)での公開を予定している。
(写真は、諏訪市の高嶋城跡から上がるのろし)