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横河川上流に木やり響く 市保存会が合同練習再開

2021年7月19日

210718市木遣保存会練習
 2022(令和4)年の諏訪大社御柱祭へ、岡谷市木遣保存会はおよそ1年半ぶりに会員が集まっての練習を再開した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、まん延防止に配慮して個々の稽古にとどめてきたが、5月から月1回、人の出入りが少なく会員同士の距離を十分に保てる横河川上流に参集。感染対策に留意しつつ、山中には迫る大祭の前奏曲かのように会員の甲高い声が響きわたる。
  市保存会は通常であれば月1回、市民総合体育館近くの諏訪湖畔に集まって練習する。コロナ禍以降はフェースシールドを着けての稽古など試行錯誤を重ねたが、声の反響などもあってうまくいかず、会員が安心して参加でき、周囲にも迷惑にならないよう人が少ない会場に変えることで機会を確保した。
 18日は十数人が集まり、互いに向き合わないよう背中合わせで立ったり、横一列に並んだりして声を出した。おんべを手に1人ずつ「力を合わせてお願いだ〜」などとのどを鳴らすと、ほかの会員が「よいさ、よいさ」と声を合わせた。
 前回、本番では他地区と同じように木材をかんなで削り出した房が付いたおんべを使ったが、今回は岡谷伝統の金赤のおんべに戻すという。翠尾力会長(56)=今井=は「御柱祭まで1年を切り、木やり自体がどうなるか焦りもある」としつつ、「それでも一人一人がのどを磨き、準備だけは万端に整えておきたい」と話した。
 同会には、高校生から90歳代までの男女51人が所属。これまでと同様、メンバー選定を進めて本番は旧岡谷市木遣団を結成して臨み、市保存会が後方支援に当たる。今後、練習の頻度を増やしていき、木遣団の結団は年明けになる見込みという。
(写真は、人が少ない横河川上流でのどを鳴らす会員ら)