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下諏訪で五輪事前合宿 アルゼンチンのボート練習開始

2021年7月13日

210712アル練習本格始動
 東京五輪の事前合宿による、アルゼンチンボート競技選手団の練習が12日、下諏訪町漕艇場「下諏訪ローイングパーク」で本格的に始まった。同国代表のミルカ・クラリヘブ選手とエベリンマリセル・シルベストロ選手が湖上に繰り出し、既存の1000㍍コースと仮設の2000㍍コースを使って練習。湖上警備に当たった県ボート協会員によると午前中は、計12000㍍ほどこいだという。滞在は18日(日)まで。
 2選手と監督1人の選手団は10日午後6時すぎ、羽田空港に到着。空港での新型コロナのPCR検査で陰性が確認され、11日未明に町内に到着した。11日午後には、3時間ほどかけて艇の調整を行い、30分程度、湖上に出て感触を確かめたという。
 12日午前、練習会場に来た選手団は、待ち構える記者団などに「こんにちは」と手を振りあいさつ。2人で艇を担ぎ湖上に出ると、にこやかな表情を浮かべながら沖に向かった。約1時間半湖上で練習し、県ボート協会員によると、ローピッチで動きを確認しながらこいでいたという。
 ホルヘ・アルベルト・エンリケ監督は「下諏訪の人はみんな優しく、地元にいるように感じる。諏訪湖もコンディションが良く、毎日この環境で練習できることがうれしい。チームとして、10位以内に入ることを目標にしている。町やサポートしてくれる人の応援に感謝の気持ちを込め、力に変えて頑張る」と話した。
 湖畔には、選手の様子を一目見ようと集う人や、散歩をしながら湖上を眺める人などがいた。カメラを手に訪れた小泉正夫さん(70)は「ファインダーいっぱいに選手が見えたら、これがオリンピックか—と感動した」と歓喜。会場整理を担当した春日義郎さん(80)は「貴重な機会に立ち会うことができた。選手も暑い時期で大変だと思うが、しっかり練習して本番を頑張ってほしい」と話した。
 宮坂徹町長は「入国時に陽性となることを心配したが、陰性だったと聞き一安心だった。選手と地域、相互で感染対策をして安心安全に練習、見学できるようにしたい。短い期間だが、良い調整をして選手村に入り、五輪で素晴らしいパフォーマンスをしてもらいたい」と話した。
(写真は、湖上で笑顔を見せるアルゼンチンボート競技選手)