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プロの戦法対局で学ぶ 将棋の佐藤九段が指導

2021年6月21日

HP佐藤天彦九段指導対局210620
 辰野町民会館で20日、将棋棋士の佐藤天彦九段(33)を招いた指導対局があった。辰野美術館で開催中の棋士を描いた荒川由貴展「華麗なる勝負師の物語」の関連企画。県内外の愛好者やファンらが参加し、間近に見るプロの戦法を学びながら対局に挑んだ。
 佐藤九段は同時に6人を相手に対局。参加者たちは序盤、テンポよく指していったが、次第に腕を組んだり頭を抱えたり。「参りました」と一礼すると「ここで少し流れが変わってしまいましたね」「中盤まではいい勝負でした」などと声を掛けられ、うなずいた。
 将棋を始め半年という辰野南小学校1年の児童は、角や飛車など佐藤九段の8枚落ちで臨み「だんだん詰め将棋の形になって安心できた」と見事に勝利。「おじいちゃんより強かった。プロに勝ててうれしい」と喜んだ。
 この日は、住民有志らの「町に佐藤天彦九段を招く会」が記念将棋大会も開き、南信地方を中心に県内外の小学生から有段、級位者46人が上位を目指した。大会は2018、19に続く3回目。トーナメントやリーグ戦で真剣勝負を繰り広げていた。
 大会を前に佐藤九段は「将棋を通じ交流を図れることが楽しみ。全勝目指して頑張って」と応援。同会代表男性は「超一流の棋士を呼べる環境に恵まれ、子どもたちの励みになる。地元からプロが生まれることを期待したい」と話した。
(写真は、佐藤九段に挑んだ指導対局)