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建御柱を氏子の手で 「本来の姿」回帰、連合会発足
2021年2月20日
2022(令和4)年の諏訪大社御柱祭へ、岡谷御柱建方連合会が立ち上がった。戦後から10(平成22)年まで有志でつくる団体が担い、この団体の解散に伴って前回16(平成28)年は市祭典委員会が業者と請負契約を結んで行った建御柱を、氏子の手で奉仕する「戦前までの本来の姿」(御柱祭下社三地区連絡会議)に戻す。今後、里曳きまでの1年余りで柱ごと勉強会や研修会を重ね、安全無事に大祭が終幕を迎えられるよう態勢を整える。
市大総代会などによると、当初は今回の建御柱に向けて主になる企業を探す案と柱ごと奉仕する案があり、各区の実態調査なども行って方向性を検討。次回以降も見据え、技術と安全な建て方を次代につなげていこうと、昨年7月の市大総代会で連合会設立を決議し、各区の理解も得ながら準備を進めてきた。
担当は春宮一が旧市内7区、春宮二は長地、春宮四は湊、秋宮二は川岸、秋宮三は旧市内3区。連合会は今後、発足する市祭典委員会の一組織の位置付けで、早くから準備が必要になるなどの判断から先立って動きだした。
19日には大総代や、各区の代表者ら約60人が出席して岡谷区公会所で発会式。経過報告や役員紹介などを行い、会長を務める石川卓也大総代(60)=川岸東=は「連合会の役割は、各柱の建方会と技術的なことや安全対策などの情報を共有し、同じ考えで進めていくこと。静かに粛々と立ち上がる御柱を想像するだけで感動する。見事な建御柱にしましょう」と呼び掛け、設立を宣言した。
今後は5本の柱ごとでも会を発足させ、互いに練習を見学し合うなど連携も図りながら技術を磨いていく。
(写真は、連合会の設立を宣言する会長の石川大総代)