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「凍り餅」作り辰野町沢底で始まる
2020年12月28日
辰野町沢底の入村ふれあいセンターで26日、冬の寒さを利用した保存食「凍り餅」作りが始まった。地元産の白毛もち米をふかし、角餅にしたり稲わらでくくって連ねたり。春先まで寒風にさらして仕上げていく。
小学生との交流を切っ掛けに、区民有志の「さわそこ里山資源を活用する会」が始め15年余り。重さ60〜70グラムにそろえた角餅を和紙で包み、14個を連ねて1連に。水に三晩浸した後、氷点下の日に軒下へつるし、凍って解けてを繰り返しながら乾燥させる。
初日は会員5人が、15キロ分の餅をやや厚めにのして均等に切り分け、一つずつ包む作業を分担で進めた。暖冬の続く近年だが、年末年始は大寒波の予報もあり「順調につるせそうだ」と会員たち。1月中旬までの計6回の作業で90キロ分を作る。
凍り餅が軒先に連なる風景は沢底でも数軒しか見られなくなったが、湯で戻し、砂糖を掛けて食べる味は昔ながらの味わいという。事務局の男性(70)は「作業を通じてみんなで集いながら、伝統の郷土食を残していきたい」と話した。
凍り餅は町ふるさと納税の返礼品で提供され、一般向けにも春先のイベントでの販売を予定している。
(写真は、のした餅を一定の大きさに切り分ける会員たち)