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半月遅れで出荷スタート 茅野の糸萱かぼちゃ
2020年9月2日
伝統野菜「糸萱(いとかや)かぼちゃ」の出荷が1日、茅野市北山で始まった。7月の長雨の影響で例年よりも半月ほど遅れているが、ほくほくとした食感と甘みは変わらず、11 月ころまで収穫作業が続く。
かつての鉄鉱石採掘場に隣接する糸萱地区に伝わる品種で、普通のカボチャの2~3倍の鉄分を含んでいるのが特徴。地元有志で「糸萱かぼちゃ生産者組合」を設立し、2015年に県の「信州伝統野菜」に認定された。
ことしは、組合員38 人が計275.5 の畑で栽培。受粉の時期に天候不順だったため、昨年よりも約千減となる6250 の収量を見込む。市場に出荷するほか直売所や飲食店に卸し、給食用に市内学校や保育園へ提供する。
初日は湖東保育園や地元のホテル、飲食店など5カ所に合計約100 を発送した。お薦めの食べ方は天ぷらといい、ことしも「信州諏訪みそ天丼会」と共同キャンペーンを計画している。
1905(明治38)年と53(昭和28)年の大凶作では、米に代わる貴重な栄養源になったという。組合の島立雄幸代表は「この地域には、カボチャを食べて命をつないだ歴史がある。栄養豊富で健康と美容に良い秋の味を食べて、新型コロナウイルスに負けないようにしたい」と話した。
問い合わせは島立代表(電0266・77・2776)または組合ホームページ(http://itokaya.jimdosite.com)の連絡フォームへ。
(写真は、糸萱かぼちゃを収獲する島立代表)