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象山からもらった? 岡谷図書館で見つかった帽子 情報提供呼び掛け
2020年3月23日
岡谷図書館は、カウンター前に「幕末の志士たち」コーナーを設けている。幕末の松代藩士で兵学者の佐久間象山(1811〜64)と、象山と関わりのあった志士らの関連書籍を並べて利用を呼び掛けている。
コーナー設置は、館内の蔵書や資料を点検する昨年9月の特別整理期間中に、「祖父平兵衛政信が象山先生より拝受」という由来書と一緒に古い帽子が見つかったことが切っ掛け。古い大判の封筒の中に傷みを修繕した跡のある帽子と、「昭和10年 古狂生記」とある由来書が一緒に入っていた。見つかった時点で同館で調べてみたものの、図書館に封筒が保管されてきた経緯も含め、帽子と佐久間象山との関係など全く不明の状態だ。
コーナーには帽子と由来書も一緒に展示。由来書には「象山先生より拝受」に続き、「次に父倉之介に伝え予に至る」とあることから、「古狂生」と名乗った人物の父親と祖父の名前を手掛かりに、市民から情報提供も求めている。関連書籍は、象山が江戸に開いた「五月塾」で学んだ吉田松陰、勝海舟、坂本龍馬らのほか、新撰組に関するものなど約50冊を並べた。
コーナーは3月末まで。同館では「帽子に心当たりの人がいれば」とし、「この機会に幕末の志士に関心を持ってもらえれば」と話している。
(写真は、見つかった帽子や「幕末の志士」関連書籍を並べたコーナー)