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越年登山 安全に〜3カ所に相談所開設〜
2019年12月29日
茅野署と諏訪地区山岳遭難防止対策協会(遭対協)は28日、八ケ岳登山相談所を美濃戸(玉川)、奥蓼科(豊平)、桜平(同)の各登山口に開設した。越年登山などを目指す入山者に登山計画書の提出や、無理のない登山を呼び掛けた。
八ケ岳は冬山入門の山として知られ、関東地方からのアクセスも良いため、毎年年末年始には多くの登山者が訪れる。また、冬にしか登れない「バリエーション」ルート、アイスクライミングが楽しめるので、初心者から上級者まで人気を集めている。
関係者によると、ことしは雪が少なく、樹林帯で10センチ、地蔵尾根で6センチ。一方で八ケ岳は寒さが厳しい場所としても知られ、28日朝の赤岳天望荘の気温は氷点下16度だったという。
年末連休初日の美濃戸では署員と遭対協相談員が対応し、装備のチェックやルート案内などを行った。登山口には朝から続々と登山者が訪れ、JR茅野駅からのバスも満員状態。神奈川県から2泊3日の予定で訪れた女性(44)は赤岳を目指すといい「空気が澄んでいて、真っ白な雪に覆われた景色が好き。無理をしないようにして登りたい」と笑顔で話していた。
茅野署の藤森隆市地域課長は「冬は大きな事故につながりやすい。ヘルメットやアイゼンなど、しっかりした装備を整えて来てほしい」。遭対協の小池清紀さん(75)=諏訪市尾玉町=も「初心者は単独山行を控えて。危ないと思ったら無理のない行動を」と呼び掛けていた。
各登山口には、30日(月)と31日(火)にも相談所を設ける。赤岳を中心とした山岳パトロールは30〜元日(水)に行う予定。
同署によると、27日までの山岳遭難件数(同署管内)は24件。死者が1人、行方不明が1人となっている。
(写真は、美濃戸口で登山客に安全登山を呼び掛けている)