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ヤマブドウ使い自信のワイン 信大農学部で販売始まる
2019年12月16日 信州大学農学部(南箕輪村)の学生が今季栽培したヤマブドウを使った「山ぶどうワイン」の販売が、同大学構内の農場生産品販売コーナーで始まった。最高の出来栄えとされた昨年に引けを取らないヤマブドウを醸造したワインが、多くの買い物客から好評を得ている。
農学部では、学生の教育実習の一環として、植物資源科学コースの2、3年生を対象に「植物生産一貫実習」を開講。各種の農作物を栽培・加工し、その成果として生産された農産物を販売している。
ヤマブドウは林農園(塩尻市)と同学部で共同開発した「五一アムレンシス」という品種、構内の農場40・8㌃で栽培している。3年生が1人2本の木を担当して5月から7月にかけて剪定(せんてい)や房の管理などの作業を行い、2年生が10月に収穫した。
今季は約3㌧を収穫し、うち半分の約1・5㌧をワイン用に使用した。7月終わりまでの雨、その後の猛暑の影響もあり収量自体は前年に比べ少なめというが、学生が丹念に手を加えた成果もあり、糖度が高く身の締まったブドウを収穫することができたという。
醸造は地元の伊那ワイン工房(伊那市美篶)が手掛けた。アルコール度数は12度で、720㍉㍑のフルボトルを1200本、360㍉㍑のハーフボトルを300本製造した。
実習に携わった3年生の勝見莉緒奈さん、圓谷朱理さんは、好天ですぐ伸びてしまう枝の剪定が大変だった—と振り返りながら、できたばかりのワインに「心地よい酸味で甘味もあり飲みやすい。ジューシーな感じ」「ブドウの香りがいい」と口々に話す。
価格(税込み)は、フルボトル2200円、ハーフボトル1300円。「クリスマスも近いので、多くの人に飲んでいただきたい」と呼び掛けている。問い合わせは農学部付属施設係(電0265・77・1318)へ。(写真は、学生が栽培したブドウで作ったワインを販売)